フォルクスワーゲン ポロ vs プジョー 207 |
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ドイツとフランスを代表するコンパクトカーの2台 フォルクスワーゲン ポロ と プジョー 207 を比較します。 ドイツに匹敵する安全性を備えるようになったフランスのクルマと、安全性で追いつかれたドイツのクルマの今後の進む道を見る参考にもなりそうです。 ヨーロッパのコンパクトカーが進もうとしている方向性を知るためにも、早速見ていきましょう。 デザイン面 ポロは、クリーンで力強さを感じるデザインが特徴です。 フォルクスワーゲンのデザインの流れに沿ったデザインを基本に、コンパクトな割に水平を強調した造形で安定感を感じさせます。 リア廻りもそつの無い作りで、万人向けながら個性も感じさせるバランスのよさが大きなポイントでしょう。 細かい部分の作りこみにも、コンパクトらしからぬ力の入ったこだわりが感じられるクルマに仕上がっています。 207は、大胆なフロントマスクや鋭い猫目のヘッドライトで強い存在感があります。 動きのあるサイドラインが より猫科のデザインを強調しています。 リア廻りも造形が複雑な筋肉を感じさせる形で、ライオンのイメージを強調した基本デザインに、動きのある外観の要素を加えています。 どちらも、お国柄が見えるデザインといえそうで、ドイツ風の真面目にこつこつと作りこんだポロに対し、大胆なイメージをそのままの形でクルマにしたフランスらしいデザインの207といえそうです。 デザイン面では万人向きながらこだわりも感じるポロに対し、個性的で好き嫌いが大きく分かれそうな207と、大きな違いがありました。 内装と操作系 ポロは、しっかりした作りのシートを装備しています。 コンパクトにまとめられたシンプルな内装が特徴で、質感が高いのでかなりの高級感を感じるデザインにまとめられています。 操作系もコンパクトにまとまり、メタルのラインが適度に全体を引き締めて、スポーティーな印象も感じられます。 207も、しっかりした作りのシートを装備です。 フラットでシンプルな内装で、目に付く上面をフラットにまとめ、下部に動きがあるデザインを採用して全体が単調になることを防いでいます。 シンプルさと高級感を意識したベースのデザインに動きのあるデザインを加え、上手いバランスのデザインにまとまっています。 左右独立調整式エアコンも便利で、デザインと質感を両立したセンスを感じるインテリアといえるでしょう。 内臓については、落ち着きと引き締まった高級感のポロに対し、シンプルと動きと高級感をバランスよく兼ね備えた207となります。 どちらも外見とはちょっと異なるものの、上手くまとめたデザインといえそうです。 ボディー面 大きさは207がほとんど全ての部分でポロより若干大きく、全幅が広い207は3ナンバーになります。 若干大きい207が、車重でも90kg差と大きく開いてしまいました。 とはいえポロは安全性を確保しつつ、大幅な軽量化を図っているので、燃費を考えるとクルマの今後のトレンドとなりそうです。 また、ホイールベースは70mm差がありますが、トレッドはほとんど差がなく、207の外形の大きさはちょっと微妙な印象ともいえます。 207はデザイン優先で大きくなった印象もあり、重量の重さも考えると今後の展開に注目かもしれません。 ポロはコンパクトさをキープしつつ軽量化を果たし、今後のクルマのトレンドになりそうな方向性が感じられます。 メカニズム面 最小回転半径はポロの4.9Mに対し207は5.4Mもあり、小回りではポロが有利です。 日本の道路事情を考えると、207は扱いにくいシーンも出てきそうです。 エンジンはどちらもツインカム、ポロがわずかに大きめで、共に1.4Lエンジン。 ポロは最大出力65KWを5,000rpmで発生するのに対し、207は最大出力65KWを5,250rpmで発生。 また、ポロは最大トルク132Nmを3,800rpmで発生、207は最大トルク133Nmを3,250rpmで発生しています。 パワー・トルク共に207が若干優秀ですが、誤差の範囲もいえるくらいに小さい差です。 ポロは高回転で力があるものの限界が低く、207はトルクの幅が広いことが感じられるデータです。 ミッションはポロの7速のDSGに対して、207が5速の自動クラッチ。 ポロのほうがクラッチ操作が相当速く、7速なので207より圧倒的に有利となります。 タイヤはポロと207はほとんど同等です。 ミッションがいいポロが、燃費(17km/L)や動力性能ではかなり有利となりそうで、重い207は燃費(14.1km/L)以外は上級の1.6Lエンジンが本来のバランスなのかもしれません。 総評 ポロはコンパクトカーとして真面目に正統派で突き進み、外観デザインや内装からメカニズムや燃費までハイクオリティーでまとめている印象のクルマといえます。 相当上質な作りなので、若干高めの価格にも納得のコンパクトカーといえそうです。 207は個性を強調しつつ、ヨーロッパの安全基準を取り込んでまとめたクルマと言えそうです。 デザインからメカニズムまでかなりのレベルでまとめられているのですが、デザイン以外は既存のレベルで止まってしまっている所が少し残念かもしれません。 燃費も含めた今後の展開に注目したいクルマといえるでしょう。 ポロのバランスのよさと高級感は相当なレベルで、またコンパクトカーの新しい基準が作られたという印象すら感じます。 燃費も日本車に匹敵する優秀さで、コンパクトをキープする点と燃費の良さは今後のトレンドになるでしょう。 207はCO2対策を考えると、大きなマイナス部分を持っています。 性能やデザイン面ではトップレベルなだけに、逆に燃費や重い車重の部分に古さを感じてしまうのです。 デザインと1.6Lエンジングレードのコストパフォーマンスに対する評価が、207とポロを比べる際のポイントとなりそうです。 左 フォルクスワーゲン ポロ 右 プジョー 207 以下 仕様です。 ポロは1.4 Comfortlineグレード、207はStyle1.4グレードを紹介します。
data:2009/12/26 ページトップへ 車を考える部屋 |
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