トヨタ ラクティス vs トヨタ ポルテ
 
 
車を考える部屋    サイトマップ    更新履歴new
 

対決!コンパクトカー

過去の対決!コンパクトカー







トヨタの新しいコンセプトを持つ実用ハイトカーの2台 ラクティス と ポルテ を比較します。
実用性を重視しつつ新しいコンセプトの元に作られた2台が、各々どういう目的で作られているのか。
早速比べていきましょう。

デザイン面
ラクティスは背が高い車のわりに直線ベースのデザインです。
側面の窓や屋根のRはパッソ譲りでしょうか、よく似た曲線を伸ばした感じです。
リアは結構動きのある形で、高さをあまり感じさせないデザインとなっています。
全体的に高さを感じさせないシャープでクリーンなデザインです。

ポルテは全体的に柔らかさを強調したデザインです。
背が高い分、窓の高さも高くなっているので見晴らしはよさそうです。
かなりあっさりしたデザインなので、多少安っぽさを感じてしまうのが欠点とも言えます。
片側は広いスライドドアで、片側は普通のドア、運転席側は2ドアにしては小さいドアです。
割り切ったデザインで面白いのですが、乗り降りに関しては運転席以外は全てスライドドアからという考えのようで、子供や犬と一緒に乗ることを特に重視したようです。

外観デザインでは、ラクティスはごく普通の万人向きのデザインで、手堅くまとめたという感じを受けます。
一方のポルテは子供、ペット連れの女性を強く意識させるドア廻りで、柔らかさを感じさせるデザインにも、そのあたりが強く現われています。

内装と操作系
ラクティスのシートは作り自体は普通でしょうか。
インパネ廻りは大きなアーチの組み合わせで構成していて、シルバーの中央部分が目立ちます。
まとめて配置されている操作系は大きなボタン類で操作しやすそうですが、プッシュボタンがメインなので慣れは必要でしょう。
デザイン自体はかなり大胆ですが、全体としてみると上手くまとまっています。

ポルテのシートは、作り自体は普通クラスですが、シートアレンジは豊富で足元も広そうです。
ウォークスルーも意識した、リビング的なシートの使い方になっています。
色は明るく柔らかそうな配色で、インパネ廻りも丸い柔らかさを感じさせるデザインで全てを構成しています。
メーターから操作系までを一つの円内にまとめたデザインは面白いですね。
ここまで思い切って女性的に柔らかいデザインが出来るのは、車種が豊富なトヨタならではともいえます。

両車とも内装も外観と同じ方向性で、ラクティスはスマートでクリーンなデザイン、ポルテはシートを含めて柔らかさを特に強調したデザインでまとめています。

ボディー面
全体の大きさはポルテが長さと高さでラクティスを上回り、特に高さにいたってはポルテは1720mmと高くなっています。
ホイールベースもコンパクトカーとしては長めのラクティスよりポルテは更に50mm長く、ポルテの内部空間の広さを示しているようです。
トレッドはラクティスが僅かに広く、車重はわずかに重いので、走行の安定性はラクティスがかなり有利なようです。
ポルテは高すぎるので、風が強いときの運転には特に注意が必要かもしれません。

メカニズム面
最小回転半径は、ラクティスが4.9mと普通で、ポルテも5.1mですからホイールベースが長い割には優秀です。
燃費はCVTのラクティスがトルコンのポルテより11パーセント程良く、CVTの有利さを感じるところです。
エンジンは基本は両車同じで、ロングストロークで、最大出力と最大トルクに微妙な差が有るのは、ポルテが室内空間を重視しているので、給排気の配置が厳しくなったためでしょう。

ガソリン容量はラクティスの42Lに対してポルテがが45Lと、燃費の悪いポルテの容量を増やして、航続距離をほとんど同じにしているようです。
タイヤはラクティスが175/60 R16で、ポルテが175/70 R14。
幅は同じながら、ラクティスがよりスポーティーなタイヤで、ポルテは乗り心地を重視したタイヤとなっています。

ボディーとメカニズム面では、ラクティスがこのクラスで標準的な数値であるのに対し、ポルテは乗り心地を重視したタイヤと内部の広さの為に高くなった車高で、走行の安定性ではちょっと不安があります。
その他の部分は、両車ともそつなくまとまっているという印象です。


総評
同じトヨタのコンパクトハイトカーですが、かなり個性が違います。
あくまで普通のコンパクトカーの延長線上で、高さを確保することで内部空間を広げようとしたラクティスに対して、ポルテは女性と子供やペットと一緒に行動する、という目的を絞り込んだクルマになっています。
ラクティスは大人4人まで普通に使い易いですが、ポルテの場合4人乗ると普通の2ドア以上に使いにくいシーンも考えられます。

性能面では、どちらも現代のクルマとしては標準的ですが、ラクティスは多少スポーティーな走行も意識しているのに対して、ポルテは完全に街乗り重視のようで、高速道路等での強風には注意が必要でしょう。

トータルでは、ラクティスは普通のクルマの延長線上でより上級を狙ったコンパクトカーで、ポルテはペットと一緒に移動するような新しい生活パターンに的を絞った新鮮さを感じるコンパクトカーという住み分けをしているようです。

用語について

左 トヨタ ラクティス                      右 トヨタ ポルテ



以下 仕様です。
ラクティスはGS Packageグレード、ポルテは150rを紹介します。
項目 トヨタ ラクティス S Package トヨタ ポルテ 150r
価格 ¥1,722,000 ¥1,575,900
形式 DBA-NCP100-CHXGK CBA-NNP11-AGSGK
寸法・重量
全長 3,955mm 3,990mm
全幅 1,695mm 1,690mm
全高 1,640mm 1,720mm
ホイール
ベース
2,550mm 2,600mm
トレッド
前/後
1,485/1,475mm 1,470/1,445mm
最低地上高 155mm 150mm
車両重量 1,140kg 1,110kg
乗車定員 5名 5名
性能
最小回転R 4.9m 5.1m
燃料消費率 18.0km/l 16.0km/l
エンジン
種類 直列4気筒DOHC 直列4気筒DOHC
内径×工程 75.0×84.7mm 75.0×84.7mm
総排気量 1,496cc 1,496cc
圧縮比 10.5 10.5
最大出力 81KW/6,000rpm
(110PS)
80KW/6,000rpm
(109PS)
最大トルク 141Nm/4,400rpm
(14.4kgm)
141Nm/4,200rpm
(14.4kgm)
燃料
供給装置
電子制御式燃料噴射装置 電子制御式燃料噴射装置
燃料タンク
容量
42L 45L
使用燃料 レギュラーガソリン レギュラーガソリン
諸装置
クラッチ Super CVT-i トルコン
トランス
ミッション
Super CVT-i スーパーインテリジェント
4速オートマチック
フロント
サス
マクファーソン
ストラット式
コイルスプリング
ストラット式
コイルスプリング
リア
サス
トーションビーム式
コイルスプリング
トーションビーム式
コイルスプリング
ブレーキ
(前輪)
Vディスク Vディスク
ブレーキ
(後輪)
ディスク リーディングトレーリング式
ドラム
駆動方式 前輪駆動方式 前輪駆動方式
使用
タイヤ
175/60 R16 175/70 R14

data:2006/10/10

ページトップへ



車を考える部屋

 
©2005-2006rageFc All righit reserved