ハイブリッドカーの長所と短所は? ハイブリッドカーのクルマ作り
 
 
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ハイブリッドカーの長所と短所は?

ハイブリッドカーの経済性をチェック

ハイブリッドカーのクルマ作り

燃費が良い他のクルマとハイブリッドカー











ハイブリッドカーのクルマ作りを、燃費だけではなく作る際のエネルギーとの関係も含めて考えていきましょう。

軽カーやコンパクトカーは、クルマを作るために掛かる資源やエネルギー自体も少なくて済みます。
しかしハイブリッドカーを作るには、大きなモーターと大きなバッテリーから大きな発電機やインバータや特殊なミッションが必要になります。
エコロジーを考える場合、走ることで消費するエネルギーだけでなく、生産する為のエネルギーも考える必要があるのです。

特に最近では、ガソリンに代表される化石燃料の減少だけでなく、希少金属(レアメタル)の減少なども問題になっているのです。
この希少金属はモーターの磁石やバッテリーなどハイブリッドカーに使用される特殊な部分には、特に多くの量が使用されてるのです。

そして、その大きなモーターやバッテリー全体を作る際にも、電気エネルギーや化石燃料の熱エネルギーなどが必要になります。
つまり、そのようなハイブリッドカーを作る為に余計に掛かったエネルギー以上の燃料を、クルマが省燃費となったことで回収できないと、作ったことがエネルギーの浪費になってしまうということなのです。
そんな状態では、とてもエコロジーなクルマとは呼べません。
そこでハイブリッドカーがどれくらい走れば、生産にかかるエネルギーを回収できるのか考えて、それだけの距離を走る人のみがハイブリッドカーに乗ることが大切なのです。



では、ハイブリッドカーに余計にかかるエネルギーを回収できる為に参考となる走行距離は、公表されているのでしょうか。
私が調べた限りでは、そのような記述を見かけたことはありません。
本当にハイブリッドカーがエコロジーであることを真剣に考えるのならば、ハイブリッドカーを作るメーカーは 最低でも走行して欲しい距離 を決めておく必要があるのではないでしょうか。

そこで、ハイブリッドカーにつく補助金(現在話題の補助金制度ではなく、2008年まで財団法人 日本自動車研究所により行われていた補助金)の条件を見てみると、前年走行距離が6000km以上という条件があります。
ですから、エネルギーを回収するには年間6000km以上が目安といってよいでしょう。
大抵の人は最初の車検までの3年間は乗るはずですから、18000kmくらいの走行すれば、生産に必要なエネルギーが回収できるのではないか、という予想を立てることが出来そうです。

これから予想すれば、ハイブリッドカーに乗ったら最低2万kmくらい走らなければ、せっかくのハイブリッドカーを使用してもエネルギーの浪費という可能性が高くなるとも言えるのです。
仮に10年乗るとして2万kmという距離ならば、通常はクリアーできるでしょう。
しかし途中で手放してしまったり、走行距離が非常に短い場合は、この距離を超えられない場合も出てきそうです。


またハイブリッドカーには、メンテナンスの際にも余計にコストが(つまりエネルギーも)必要となります。
大きなバッテリーは5年毎の交換が標準のようですし、複雑になるブレーキやミッション廻りのパーツにも、修理の際には余計なコストがかかることも考えられます。

ハイブリッドカーの最大の弱点は、生産にかかるエネルギーがたくさん必要になるという点です。
燃費を改善するための装置が大げさすぎるために、作るエネルギーを浪費してしまうという弱点があるのです。
しかもこの浪費は通常のクルマ作りに必要なエネルギーだけでなく、レアメタルという希少価値のある資源すらも消費してしまうのです。

今後ハイブリッドカーが急速に増えると、レアメタルを過剰に消費してしまう状況を作り出してしまうことにもなりかねません。
基本的にはハイブリッドカーは優れた技術なのですが、クルマを作る為に必要な材料やエネルギーを考えると、手放しで褒められるクルマとはいえないのです。




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