プジョー 207GTi vs ミニ ミニクーパーS |
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対決!コンパクトカー 過去の対決!コンパクトカー |
イギリス(ドイツ)とフランスが誇るハイエンドホットハッチの2台 プジョー 207GTi と ミニ ミニクーパーS を比較します。 エンジンは両車ともBMWとプジョー共同開発なので、基本は同じです。 しかしボディーはまったく違いますし、エンジン自体も給排気の効率が違うので特性が変わってくる可能性があります。 そこで、どこが違って どこが似ているのか、早速見ていきましょう。 デザイン面 207GTiは、大胆なフロントマスクや鋭い猫目のヘッドライトで強い存在感があります。 動きのあるサイドラインが より猫科のデザインを強調しています。 ダーククロームのヘッドライトやシルバーのドアミラーやツインエグゾーストパイプなど走りのイメージをエクステリアでも強調しています。 リア廻りも造形が複雑な筋肉を感じさせる形で、ライオンのイメージを強調した基本デザインに、ホットハッチらしい外観の要素を加えています。 ミニクーパーSは、ベース車のミニのイメージを保ったまま、エアインテーク、ルーフスポイラー、ツインテールパイプ、リアバンパー、サイドスカート、フューエルキャップと結構細かく変えてあります。 しかし、エアインテーク以外には、出来るだけ目立たないように変更されているところがミニ流のこだわりといえそうです。 どちらも、ベース車のデザインを尊重しつつ細かい部分に手を加えています。 デザイン面ではどちらも個性が強いので、どちらのデザインが好みに合うかという点が一番のポイントとなりそうです。 内装と操作系 207GTiは、フルバケットのスポーツシート装備です。 フラットでシンプルな内装で、目に付く上面をフラットにまとめ、下部に動きがあるデザインを採用して全体が単調になることを防いでいます。 シンプルさと高級感を意識したベースのデザインに、クローム縁付のメーターやアルミペダルやアルミシフトノブ、革巻きステアリングなど、ホットハッチの定番パーツを追加装備しています。 それほど目立つ変更ではないので、さりげなさが目立つデザインでまとまっています。 ミニクーパーSは、シートはノーマル同等に見えますが、しっかりしていそうです。 インパネ廻りの丸いメーターなどが元々スポーティーなイメージを演出しています。 ですからクーパーSでもペダル類の変更以外には目立った変更はありません。 元々スポーティーなインテリアなので、特にスポーティーさの演出は必要がなかったとも言えそうです。 内臓については、落ち着きのある207GTiに対して、明るく軽快なミニクーパーSと、どちらも外見とはちょっと異なるデザインのまとめ方といえそうです。 ボディー面 大きさは207GTiが全ての部分でミニクーパーSより大きく、全長にいたっては30cm以上の違いがあります。 ほとんどワンサイズ違いますが、車重は50kg差とそれほど大きくありません。 また、ホイールベースは75mm差、トレッドはほとんど差がなく、207GTiの外形の大きさのみが目立つデータです。 207GTiは安全性の為にボディーサイズが多くくなったのでしょうか、それともデザイン優先で大きくなったのでしょうか。 メカニズム面 最小回転半径は207GTiの5.3Mに対してミニクーパーSは5.1M。 タイヤサイズの違いを考えると、切れ角は同等でしょうか。 エンジンは基本は同じはずですが、207GTiは最大出力128KWを6,000rpmで発生するのに対し、ミニクーパーSは最大出力128KWを5,500rpmで発生。 最大出力は同じなのに発生回転数がミニクーパーSの方が低いのは、ミニクーパーSの方が高回転まで力を発揮していることを示していますが、高回転の限界回転数が低いことも示しているようです。 また、207GTiは最大トルク240Nmを1,600−4,500rpmで発生、ミニクーパーSは最大トルク240Nmを1,600−5,000rpmで発生しています。 ミニクーパーSの方が広い範囲で最大トルクを発生しているところがドイツ車(会社自体はイギリスですが実質BMW車ですからね)らしいところです。 対して、207GTiはフラットトルクより高回転までの伸びを重視したセッティングに振っているようです。 両社の基本的な方向性の違いが、基本が同じエンジンを使っても結果が違ってくるところが面白いですね。 ミッションは207GTiの5速に対して、ミニクーパーSが6速。 ミニクーパーSの6速はスポーティーさの為か、トップエンドが苦手なエンジン特性をカバーする為でしょうか。 タイヤは207GTiが205/45、ミニクーパーSが195/55とワンサイズ違いがあります。 ミニクーパーのタイヤは、このエンジンパワーに対してはちょっと弱いかもしれません。 総評 207GTiはコンパクトカーとしてはボディーサイズがワンランク大きい、元気な外見とちょっと真面目な内装をまとったホットハッチです。 エンジンもターボ付にも関わらず高回転での楽しさを追求したセッティングで、ミッションも無理に6速にせず5速で高回転を使うことを想定している感じを受けます。 職人的に山道を飛ばすようなイメージを想像してしまいます。 ミニクーパーSはホットハッチの典型的なデザインで、内装も明るく軽快なまとめ方をしています。 タイヤのサイズやエンジンの設定からも、基本は気楽に、かつ 速く走る事を重視している感じを受けます。 アウトバーンを安心して飛ばすのがメインで、山道でも早く走れるよ、といった比較的軽い気持ちのドライビングが似合いそうなクルマです。 内部のデザインがこの2台の性格を端的に表しているといえそうで、外から見るより以外に生真面目なホットハッチが207GTi、ちょっと気楽なホットハッチでもしっかりした実力を秘めたミニクーパーSと分けられそうです。 左 プジョー 207GTi 右 ミニ ミニクーパーS 以下 仕様です。
data:2007/09/24 ページトップへ 車を考える部屋 |
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