フォルクスワーゲン ポロGTI vs ミツビシ コルト ラリーアート バージョンR2006年7月掲載 |
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過去の対決!コンパクトカー |
日本とドイツにそれぞれ150馬力(コルトは厳密には154馬力)ターボエンジンを搭載したコンパクトハッチバックが登場しました。 日本では ミツビシ コルト ラリーアート バージョンR で、もう一方は フォルクスワーゲン ポロGTI です。 コルトはバージョンRとなって、どんな変化があったのか、比較していきましょう。 デザイン面 コルトラリアートは前作から変わって全体にラリアートらしくなりました。 ボンネットのエアインテークや全体にエアロパーツ装備、ホイールアーチに、バンパーの変更。 全体に手が加えられて、パジェロにも通じる力強さを強く感じさせるデザインです。 全体的に上手くまとめていますが、ボンネットのエアインテーク廻りに不自然さを感じるので、前作のように省略した方がきれいにまとまっていたかもしれません。 ポロGTIはベースでもかなり力強いデザインですが、さらにフロント周りを強調して力強さに凄みを増しています。 フロントメッシュグリルにちょっと大き目のリアスポイラー、ツインエグゾーストパイプとレッドブレーキキャリパーは最近のVWのGTI系の定番です。 ドイツ車としては過剰な演出のデザインにも見えますが、子供っぽくはないので嫌らしさは感じません。 リアから見た感じがちょっと大人しい点は違和感を感じる部分でもあります。 デザインでは、ホットハッチらしいデザインにRVの力強い要素も加えたコルトラリアートと、力強さを素直に強調したポロGTIといったところでしょう。 内装と操作系 コルトラリアートは、シートは普通のバケットタイプに変更です。 インパネ廻りはマニュアルでホワイトメータ、CVTでは一般と同じと分けています。 インパネサイドの色はレカロシートとセットのオプションで赤を選べますが、標準はノーマルと同じ。 ペダル類はアルミ製、ステアリングは革巻きに変更と、今回の変更で内部もかなりスポーティーにまとめていますが、色はオプションを付けないとノーマルのままというのが、ちょっと半端な感じも受けます。 ポロGTIは、シートはしっかりしていて、インパネ廻りはブラック調、革巻きステアリングと定番の手法ですが過剰なデザインではないので結構落ち着いて見えます。 内装については基本的にはどちらも目立たず大人しくという方向ですが、基本は仕上の変更のみで 色の演出が必要ならオプション追加と割り切った考えのコルトラリアートと抑えた感じで手を加えているポロGTIという違いはあります。 ボディー面 ポロGTIのほうが、高さが75mm低い以外は外形はほとんど同じです。 ホイールベースとトレッドがコルトラリアートの方が長いので、高さによる安定性の不利をここでカバーしているようです。 重心だけを考えると両者同等でしょうが、車重はコルトラリアートが70kg軽く、タイヤは205/45 R16で同等とこる渡来アート有利なので、コーナーリングはコルトラリアートがわずかに有利でしょうか。 軽快なコルトラリアートとどっしりしたポロGTIといった基本は前作と同じですが、コルトラリアートにもボディーから足廻りにかけて手が加えられていて、差がほとんど見られなくなりました。 後は実車の味付けで、軽快な日本車とどっしりしたドイツ車という傾向を強めているのではないかと思われます。 メカニズム面 コルトラリアートのエンジンは気持ちロングストロークで、普通のターボのようです。 最大出力113KWは6,000rpm、最大トルクはCVTで180Nm 2,500rpm、マニュアルで210Nm 3,500rpmで発生しています。 CVTは前作同様ライトプレッシャーの感じですが、マニュアルはトルクを厚くしてちょっとドッカンターボ気味なのでしょうか。 そのトルク増加に応えるタイヤは205/45 R16と十分な大きさの物になりました。 ブレーキも容量が増えたものを使っています。 ポロGTIのエンジンはドイツ車らしくライトプレッシャーターボです。 最大出力110KWは5,800rpm、最大トルク220Nmは1,950-4,500rpmと低速トルクを出すためのターボともいえます。 1.8L 5バルブのターボエンジンでこの数字ですから、タービンは最小限しか利かせていないようです。 数値だけ見ると同じメーカーでゴルフの2.0L直噴エンジンとほとんど同じ出力とトルクですから。 (逆に載せる事が出来れば2.0Lのほうが軽くなった可能性もありますね。) どちらにしても、車重とサイズに対しては十分以上のエンジンで、タイヤも205/45 R16と十分な大きさの物です。 ここでは、コルトラリアートはCVTよりマニュアルの方がエンジンがトルクフルでより楽しめそうなセッティングになっている感じで、ポロGTIはスポーティーを狙っているけども根が真面目なので実用車の延長に見えてしまうという印象が感じられます。 総評 コルトラリアートは、前作から一転、真面目なホットハッチに仕上がっています。 外見から中身まできちんと手が加えられています。 ポロGTIに対抗するためにスペックで同等以上として、外見にも力強さを加えたという印象があり、良いライバル関係になっているのかも知れませんん。 ラリアートの名前に、ようやく中身が追いついたという印象でした。 ポロGTIは、全体的にしっかり作ってあるホットハッチといっても良いでしょう。 全体的に細かい部分までノーマルから手を加えてありますし、外見も力強いデザインとなっています。 ただ、エンジンの性格が大人しそうなので、峠道を攻めるというより、冷静に速く走るという感じでしょうか。 こちらは車両価格も高いですが、その分以上の手は加えてあるといった感じです。 結論としては、コルトラリアートはしっかり手が加わった本格ホットハッチで、ポロGTIは気真面目な飛ばし屋?という感じでしょうか。 かかっている手間と価格差を考えると、コルトラリアートの方がコストパフォーマンスが高く、ポロGTIの方がよりまとめ方が手堅いという印象でした。 左 ポロGTI 右 コルト ラリーアート 以下 仕様です。 ポロGTIは2ドア、コルトラリーアートはマニュアル車を紹介します。
data:2006/07/08 ページトップへ 車を考える部屋 |
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