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ホンダ フィットＲＳ vs マツダ デミオスポルト |
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日本の最新コンパクトカーが相次いでフルモデルチェンジ。 そして、そのスポーティーバージョンもモデルチェンジしました。 フィットはＲＳ、デミオはスポーツです。 その最新のホットバージョンには、どんな違いと共通の傾向があるのか、早速見ていきましょう。 デザイン面 フィットはクリーンな造りのベース車に、メッシュグリルやLED採用のリアコンビネーションランプやバンパーなどを専用品に変更。 サイドシルガーニッシュやエンブレムやエグゾーストパイプフィニッシャーなど、全体を大きく変えることなく、さりげないスポーティーさを演出しています。 対するデミオスポルトは、ベース車のフロントグリルを変更、リアスポイラーとサイドスポイラーをつけてます。 ディスチャージランプとフォグランプを装備など、外観では定番のパーツを追加。 目立たない形でのパーツの追加で、ベース車の良いデザインを生かしたまま、よりスポーティーさを演出することに成功しています。 もともとフィットがクリーンなつくりのデザインで、デミオがスポーティーな動きのあるデザインだったので、スポーティーバージョンのフィットＲＳやデミオスポルトでも、同じ傾向でのスポーティーさの演出となっています。 どちらもバランス良くまとめていますから、外見については、クリーンでシャープなフィットＲＳに対し、曲線的で動きのあるデザインのデミオスポルトと、好みによって選ぶという感じになるようです。 内装と操作系 フィットＲＳの内装は、シートについてはノーマルとほとんど変わらない作りのようです。 ベース車に対する内部の変更は、マニュアル仕様で本革巻きステアリングの採用のみと、多少寂しさが残るスポーティー仕様となっています。 しかし、内装のカラーはグレーを基調に落ち着いた色でまとめてあるので、好感が持てます。 デミオスポルトの内装はスポーティーグレードとしては標準レベルでしょうか。 インパネ廻りはブラックメーターと革巻きステアリングとスポーティーグレードとして最小限の演出がされています。 元々スポーティーさを感じる内部デザインなので、あまり演出が必要なかったとも言えます。 内装については、どちらもステアリングの革巻きのみで、ペダルの変更はありません。 フィットＲＳの場合、ベースの賑やかなデザインを落ち着いた色でまとめ、シックさを演出しているとも言えます。 デミオスポルトでは、元々のスポーティーなデザインをそのまま生かしたという印象です。 外見とは違って、フィットＲＳが賑やかで動きのある内部デザインで、デミオスポルトはクリーンな造りの中にメカニカルな要素を入れ込んだデザインでまとめられています。 ボディー面 大きさはフィットＲＳが若干大きく高さも高くなっています。 最近の日本のコンパクトカーとしてはデミオが低くなっているともいえそうで、ヨーロッパ車の標準的な高さと同じくらいです。 ホイールベースもトレッドも若干フィットＲＳが大きくなっています。 車重ではデミオスポルトが５０ｋｇほど軽く、大きさの違いとエンジンの違いを一緒に考えると同等くらいと予想できますから、デミオの軽さが目立つ数値です。 同じボディーの強度で軽くなっているならば歓迎すべきですが、強度が気になる部分ではあります。 内部空間を最大限に追求しているフィットと、スポーティーなデザインを追及したデミオでは、ボディー寸法に違う傾向が見られます。 また、デミオスポルトの軽さは特筆すべきですが、同時にちょっとした不安も感じてしまうところではあります。 しかしスポーティーさには車重が軽いことは重要なので、大きな長所と言えるでしょう。 メカニズム面 回転半径は共に同じで、大きなタイヤにしては５Ｍを切っているので優秀です。 燃費はデミオスポルトが２．２ｋｍ／Ｌほど良くなっています。 エンジン面では、フィットＲＳがシングルカムの超ロングストロークながら、最大出力８８ＫＷを６，６００ｒｐｍ、最大トルク１４５Ｎｍを４，８００ｒｐｍで発生と造りとは正反対に典型的な高回転型のエンジンです。 デミオスポルトはツインカムのほとんどスクエアのエンジンながら、最大出力８３ＫＷを６，０００ｒｐｍ、最大トルク１４０Ｎｍを４，０００ｒｐｍで発生と標準的なスペックのエンジンとなっています。 デミオスポルトは標準的な造りのエンジンでスポーティーさはあまり感じませんが、フィットＲＳはシングルカムのロングストロークエンジンとしては驚異的とも言える高回転型のエンジンです。 シングルカムのエンジンもデミオスポルトのエンジンより軽いはずなので、エンジン面ではフィットＲＳの圧勝といえそうです。 共にレギュラーガソリンで５速ミッションです。 リアブレーキはフィットＲＳがディスクに対し、デミオスポルトがドラムと、ちょっとスポーティーグレードらしからぬブレーキです。 タイヤはデミオスポルトが若干大きいのですが、エンジンやブレーキを考えると、ちょっと大きすぎる感じも受けます。 ここで、デミオスポルトはあくまで外見でのスポーティーさを狙っていることが分かります。 普通のエンジンにドラムブレーキに４５タイヤの組み合わせですから、走りを狙っているというより見かけのスポーティーさを重視しているようです。 対するフィットＲＳは、エンジンから足廻りまでバランスの取れたスポーティーさを狙っていることが分かります。 ＶＳＡも装備しているので、より安全なスポーティー走行を前提としていることが伺えます。 総評 フィットＲＳとデミオスポルトでは、かなり方向性に違いが見られます。 外観のデザイン面ではベース車両のスポーティーなデザインを生かしたデミオスポルトがスポーティーなのですが、フィットＲＳはスマートながら大人しさも感じるデザインです。 内部はどちらもシックな方向でまとめられています。 違いが大きいのがエンジン廻りからブレーキ廻りやＶＳＡ装備の有無で、フィットＲＳが全体的にスポーティーなまとめ方をしているのに対し、デミオスポルトはベース車そのままのメカニズムという印象が強くなっています。 その反面、タイヤはデミオスポルトの方が大きくなっています。 フィットＲＳは、全体的にしっかりスポーティーなチューニングが施された走りにポイントを置いたスポーティーカー（ホンダ流のロードセイリングカーでしょうか）に仕上げられています。 デミオスポルトは、外観のスポーティーさを中心に考えられているようで、エンジンやメカニズム面でのスポーティーさはほとんど感じられません。 両車の選択は分かりやすく、実際にスポーティーな走りをする場合はフィットＲＳ、スポーティーな雰囲気が欲しい場合にはデミオスポルト ということになりそうです。   左 ホンダ フィットＲＳ 右 マツダ デミオスポルト 以下 仕様です。
data：2007/11/11 ページトップへ 車を考える部屋 |
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