フィアット グランデプント vs ルノー ルーテシア
 
 
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フランスのコンパクトカーであるルノー ルーテシア がマイナーチェンジしました。
デザインが変更となり、フィアットのグランデプントと似た雰囲気も感じるデザインとなっているのです。
そこでイタリアとフランスのデザインを代表するクルマとして、この2台を比較してみましょう。

デザイン面
グランデプントは、フェラーリやマセラティに通じるデザインのフロントマスクです。
このあたりはジウジアーロのデザインが強く現れているところでしょう。
ヘッドライトは最近多い水滴型でフロントバンパーの出っ張りが少なく、かなりボリューム感のあるフロント廻りにまとまっています。
なだらかな屋根のカーブに沿って窓上端もカーブしていますが、下部は よりダイナミックな曲線を加えて動きを表現しています。

リア廻りは素直な形で、サイドから滑らかにつながるようなデザインです。
全体的に大人っぽさと高級感があるデザインで、発売以来4年経過した現在見ても、古さを感じさせません。
グランデプントは、最近のコンパクトカーのデザインのトレンドを作ったともいえるほど完成されたデザインなのです。

ルーテシアは、フロント周りの精悍なデザインが目立ちます。
シャープと存在感を兼ね備えたフロントデザインで、最近流行の大きなフロントグリルをルノー流に取り入れています。

サイドからリア廻りのデザインは、個性とシャープさを両立したデザインです。
ルノーらしい独特のリア廻りの形で、かわいらしさも感じられます。
フロントの精悍なデザインに応じて、リアにもシャープさ加えているので、バランス感覚のいいデザインといえるでしょう。
一見違和感を感じそうでいて、しっかり見ると目に馴染んでくるのは、さすがにフランスのクルマです。

グランデプントは素直な高級感を表現したデザインで、最近のヨーロッパコンパクトカーのデザインに流れを作ったような印象があります。
削りだしの模型のようなソリッドな形で、統一感のあるデザインにまとめているところが、造形のイタリアらしいところでしょう。
対するルーテシアは、その流行のデザインとルノー独自のデザインを融合させ、さらにシャープな印象を加えているのです。
一見バラバラになりそうなデザイン要素を上手くまとめでいるのは、フランスのデザインレベルの高さを感じるところです。

内装と操作系
グランデプントは、形は普通ですが、2トーンカラーで明るいシートです。
インパネ廻りは、結構傾斜が大きく操作性は良さそうなボタン配置です。
デザイン的にはメーター廻りから助手席にかけての曲線が大胆ですが、色はしっくりした感じで大人を感じさせます。
全体としては、大胆な形を適度に抑えた色でまとめたデザインです。

ルーテシアは、シートはしっかり作ってあります。
インパネ廻りは楕円を縁取りして強調した、結構にぎやかなデザインです。
外観フロントのスマートさとは違って、リアの丸さにつられた感じでしょうか。
フラットなパネルの中での立体感は、ちょっと好き嫌いがあるかもしれませんが、センスの良さを感じるデザインです。

内装については、大胆なデザインを色で抑えたグランデプントに対して、新しい 軽快かつ印象的なデザインでまとめたルーテシアといえそうです。
質感は共にほどほどで、シートの作りではルーテシアが一歩リードというところでしょうか。

ボディー面
グランデプントの方が少し長いのですが、幅は若干ルーテシアが広くなります。
高さは若干グランデプントが高いのですが、大きさについては大きな違いはありません。
ホイールベースではルーテシアが65mm長く、トレッドはグランデプントが若干広くなっています。
車重はグランデプントが50kg軽いのですが、幅やエンジンの違いを考えると同程度ともいえそうです。

大きさは両車とも、最近のヨーロッパのBセグメントとして標準的で、ルーテシアが3ナンバーになる日本の基準には疑問を感じるところです。
どちらの車重もボディーの強度や安全性を最優先したためか、かなり重くなっています。
現在の省燃費要求に対して 次のモデルがどんな変化を見せるのか、今後楽しみなところともいえます。

メカニズム面
最小回転半径は共にデータがありませんが、タイヤの面でグランデプントが有利かもしれません。
燃費についても共に不明ですが、共にかなり悪いことが予想されます。

エンジンは、かなり性格が異なります。
グランデプントはシングルカムの1.4Lエンジン、ルーテシアがツインカムの1.6Lです。
グランデプントはロングストロークエンジンで低回転重視型ながら、馬力は回転数で稼ぐタイプ、ルーテシアがほとんどスクエアエンジンで、典型的な中高回転型のエンジンです。
最大出力はグランデプントが6,000rpmで57KWを発生するのに対し、ルーテシアが6,000rpmで82KWを発生。
最大トルクについては、グランデプントが3,000rpmで117Nmを発生するのに対し、ルーテシアが4,250rpmで151Nmを発生です。
エンジン面ではルーテシアがかなり有利で、エンジンのサイズ以上に大きな違いがあります。
グランデプントはエンジンを目一杯使って走るクルマで、ルーテシアはちょっと余裕を持ったエンジンのクルマといえそうです。

ミッションはグランデプントが自動クラッチの5速、ルーテシアが4速のトルクコンバーターで、ルーテシアはマニュアルモード付です。
グランデプントはリアブレーキがドラム、ルーテシアはディスクで、ここはクルマの価格差が出たようです。
タイヤはグランデプントがワンサイズ小さい175/65 R15で、ルーテシアが185/60 R15と、エンジンに対してバランスのいいタイヤを履いているといって良さそうです。



総評
グランデプントはソリッドな造形で上手くデザインをまとめ、内装はにぎやかさを色で抑えてまとめています。
対してルーテシアはスッキリしたデザインの中に精悍さをプラス、リアの個性的なデザインと共に不思議なまとまりを見せ、内装は軽快さを強調しています。

ボディーは共に少し大きめで、安全性を重視したことで車重も重くなっています。
タイヤとブレーキはグランデプントとルーテシアで価格の差が出たようですが、全体のバランスを考えるとちょうどいい選択ともいえます。

エンジン面では、非力なグランデプントはエンジンをかなり回してやる必要がありそうです。
ルーテシアはバランスのいい性能ですが、ニッサンのエンジンと比べると今ひとつで、改善を期待したいところです。

グランデプントはソリッドなデザインと、エンジンを使い切るイタリアらしいコンパクトカーといえそうで、ルーテシアは個性を上手くまとめたデザインと日本車的なバランスのメカニズムで成り立っているという印象です。

イタリア車とフランス車はドイツ車に安全性で追いつくことを重視しすぎたために、燃費の向上という現在の国際的な流れには取り残されているという印象を受けます。
しかしデザインやクルマの作りに関しては、独自のセンスや個性を保っているので、選びがいがあるコンパクトカーといえるのです。

用語について

左 フィアット グランデプント                      右 ルノー ルーテシア



以下 仕様です。
グランデプントはベーシックグレード、ルーテシアは1.6ATグレードを紹介します。
項目 フィアット グランデプント ルノー ルーテシア 1.6AT
価格 ¥1,960,000 ¥2,198,000
形式 ABA-199142 ABA-RK4MC
寸法・重量
全長 4,050mm 4,025mm
全幅 1,685mm 1,720mm
全高 1,495mm 1,485mm
ホイール
ベース
2,510mm 2,575mm
トレッド
前/後
1,475/1,465mm 1,460/1,455mm
最低地上高 --mm --mm
車両重量 1,140kg 1,190kg
乗車定員 5名 5名
性能
最小回転R --m --m
燃料消費率 --km/l --km/l
エンジン
種類 直列4気筒SOHC8バルブ 直列4気筒DOHC
内径×工程 72.0×84.0mm 79.5×80.5mm
総排気量 1,368cc 1,598cc
圧縮比 11.1 --
最大出力 57KW/6,000rpm
(77PS)
82KW/6,000rpm
(112PS)
最大トルク 115Nm/3,000rpm
(11.7kgm)
151Nm/4,250rpm
(15.4kgm)
燃料
供給装置
マルチポイント式
電子制御燃料噴射
マルチポイント
インジェクション
燃料タンク
容量
45L 55L
使用燃料 プレミアムガソリン プレミアムガソリン
諸装置
クラッチ 電子制御式油圧作動クラッチ トルコン
トランス
ミッション
シーケンシャル(デュアロジック) マニュアルモード付プロアクティブ
4段オートマチック
フロント
サス
独立懸架
マクファーソンストラット式
マクファーソン
リア
サス
トーションビーム式 トレーリングアーム
ブレーキ
(前輪)
Vディスク Vディスク
ブレーキ
(後輪)
ドラム ディスク
駆動方式 前輪駆動方式 前輪駆動方式
使用
タイヤ
175/65R15 185/60 R15

data:2010/03/07



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